時代を読み、ニーズを知る

「Fleurs de Saison」主宰 内田屋薫子さん

インタビュー連載 第4回

今月のサロネーゼは、東京都世田谷区でフラワーサロン「Fleurs de Saison」(フルールドセゾン)を主宰する、花空間プロデューサー内田屋薫子さん。 フラワーアレンジを住空間の一つのインテリアととらえ、洗練されたパリスタイルのフレッシュフラワーをメインにしたレッスンには他では学べない魅力が詰まっていて、遠方から通う方も多数です。 テーブルを素敵に彩るお花選びの法則やアレンジ方法に加え、お花に合わせたお料理も学べるおもてなしレッスンも人気を博しています。 今回は、6月上旬に開催された、レッスンの模様と内田屋さんのインタビューを4回にわたりお届けします。 最終回はお教室運営で心がけていることや、6月に出版されたご著書のこと、これからの夢などを伺ったインタビュー後半です。

掲載日:2017/7/24(月)

内田屋薫子さん

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リピートされる魅力


――その後本格的に開始されたお教室ですが、始めた当初、集客はどんな工夫をされましたか?

内田屋さん  それが、とてもありがたいことに開始後すぐに人気女性誌に取材していただき、それを見た方々から次々にお申込をいただきました。

――すごいですね!

内田屋さん  友人が、「雑誌にお教室をしている先生を紹介するコーナーがあって募集しているから、応募してみたら!?」と薦めてくれて。応募したところすぐにご連絡をいただいて、掲載していただきました。

11年前になりますが、今以上に雑誌の影響力は大きかったと思います。その後1年間ほど、毎月5人くらい雑誌を見た方からお問い合わせがあり、嬉しいことに、一度いらしてくださった方は全員入会してくださいました。

半年くらいで生徒さんが50人ほどに増え、お教室として運営できるようになりました。当時の生徒さんは、今も多くの方が通い続けてくださっています。

――そうなのですね。雑誌には全国から沢山の応募があったと思いますので、すぐに掲載されることもすごいですが、一度参加した方が全員入会されたのはもっとすごいです。
長年リピートいただけるのは、毎回のレッスンに満足してくださっているからこそだと思います。



内田屋薫子先生1

実用的で、毎日を彩るスタイリッシュなインテリアフラワーを提案。


――お教室のコンセプトはどのように定めていらっしゃいますか?

内田屋さん  アメリカに住んでいたときに学んだアレンジメント概論とパリスタイルの色彩、葉遣い、素材選びを融合させ、独自のスタイルを確立し、フラワーアレンジを住空間の一つのインテリアととらえ、日本の住空間に合わせて、実用的、現代的で、あまり技術を必要とせず簡単に出来るスタイリッシュなインテリアフラワーを提案しています。

――「インテリアフラワー」、素敵ですね。お花だけを単体で考えるのではなく、空間に溶け込み、全体を素敵な印象にするとうご提案、共感します。


通い続けたくなる魅力


――長年人気教室でいらしゃいますが、生徒さんに通い続けていただくには、きっと様々な努力があると思います。どんなことを心がけていらっしゃいますか?

内田屋さん  お花のレッスンは初心者の方から経験者まで様々なレベルの方が参加してくださっていますので、その方のレベルに合わせて必要な情報を理論的に伝えるように心がけています。

――音楽なども含めて、居心地のよさも演出していらっしゃるように感じました。

内田屋さん  ありがとうございます。ボサノバが好きで今日もレッスン中に流していましたが、またここに来たいと思ってもらえる空間作りを心がけています。
例えばエントランスには季節の枝ものを飾ったり。
毎週違うお花を飾るのは教室をしている自分でも大変だと思いますが、どうだんつつじなどは1ヶ月近く持ちますので、長く楽しめるものでお迎えしています。


内田屋薫子先生2

生徒さんが喜んでくださること、求めていることに常にアンテナを。


内田屋さん  あとは、生徒さんたちのニーズをいつも考えるようにしています。習い事にはどうしても時代の流行りすたりというものがあります。

以前は習い事の中でお花はランキング上位でしたが、今は残念ながらお花離れが進んでいて、同じお花教室を主宰する方々から生徒さんが減っているというお話をよく聞きます。
資格が取れることにお金を払う方は多いですが、趣味的なことには払わない・・という方が増えているようです。

中には生徒さんが辞めるのを引きとめたり、とても気にする先生もいるようですが、私は去るものは追わず。習い事は押し付けてやってもらうものではないですから、もし生徒さんが減ってしまったら、「スキルアップする時間をもらった」と思って自分の勉強に時間を費やせばいい、生徒さんにニーズに応じて柔軟に開催すればいい、と思っています。

その点、お料理は毎日のことですし、習う人が減ることはあまりなく、不況にも強いですよね。
お花とお料理をコラボさせた「スタイリッシュなおもてなし」クラスは、いままでずっとやりたかったおもてなしをテーマに4年ほど前にはじめたのですが、大変好評で今はこのクラスのボリュームが多くなっています。お花とお料理を掛け合わせたレッスンはやはりニーズがあるのだと思います。

生徒さんの声を聞くと、、お花やテーブルは好きだけど、それぞれどちらかだけがメインではないと思っているという意見が多いです。

私はお花はやはり好きですし、テーブルコーディネートも大好き。自分が好きなお花をテーブルコーディネートと合わせて提案できるのはとても楽しいです。提案するスタイルもその時代その時代に合わせて変えています。

――時代を読むこと、ニーズにアンテナを張って付加価値をつけて提案することが大切なのですね。
お花やテーブルコーディネートで、内田屋さんならではのこだわったスタイルはありますか?


内田屋さん  お花は、習ったことをそのまま教えるだけではダメだと思っています。
今お話した時代のニーズに対応することもそうですし、実用的であることが大事です。

いくら素敵なデザインでも1,2日しか持たないアレンジだったらご満足していただけませんし、難しすぎたら、「私ってお花の才能がない・・」と落ち込んで帰られてしまいます。
技術がそれほどなくても、例えば最後に利休草を足せばうまく仕上がるようなデザインにするなど、生徒さんに「今日来て良かった」「いい勉強になった」「楽しかった」と思っていただけるように、いつも考えています。そういう満足度がとても重要だと思っています。

ですので自分のデザインに強いこだわりがあるというよりは、生徒さんたちが、自分でお花を買ってきておうちで飾るときに、ここで学んだことをいかして、自分なりに生けて素敵、と思えることを大切に考えて伝えています。


「いまが一番いい」


――今年(2017年)6月には、初のご著書「ゲストの笑顔が見たいから 花空間プロデューサー内田屋薫子のテーブルコーディネート」が清流出版から発売となりました、おめでとうございます!どのような内容ですか?

内田屋さん  ありがとうございます。12か月のシーンごとに、簡単に取り入れられるテーブルコーディネートのコツやアイデア、パリスタイルのフラワーアレンジ、おもてなしに喜ばれるお料理と、その盛りつけ方やレシピをご紹介しています。

テーブルコーディネート、お花、お料理をトータルで提案している本があったらいいな、とずっと思っていたのですがなかなかなくて。ないなら私が作りたいと思い編集者さんに提案したところ、「おもしろいですね!」と言っていただき、決まりました。
さきほどご紹介したメニューカードや、水引、イースターエッグ、ハロウィンアイテムなど、気軽に作れるクラフトのアイデアもたくさんご紹介しています。

――すごい!情報が満載ですね。敷居が高くなくて、気軽に取り入れられそうです。

内田屋さん  やはり皆さんが知りたいのは、実際に使えるアイデアや実用的なこどだと思います。
テーブルコーディネートと聞くと、すごく華やかで非日常的だと思われがちですが、、日常で楽しむことを提案したくて、身近なもので作れたり、実用的であるということをテーマにしました。

――とても素敵なご本です。無理なくおもてなしが楽しめて、センスが磨かれますね。


内田屋薫子先生3

”こんな本があったらいいな”と思っていた本が完成。「実用的であることにこだわりました」。


――お教室と家事や育児、そして外部のお仕事とお忙しいと思いますが、どんな風にバランスをとっていますか?

内田屋さん  基本的には、月のなかでレッスンの週とオフの週を分けています。
レッスン日は月に8日くらいで、前日はその準備が必要ですから、レッスンに関する仕事は月に16日くらい。
でも教室運営は、お花の手配やこまごまとした事務作業に加え、次のお花やテーブルのデザインを考えるなど、見えない仕事が結構多くあります。そうした仕事は、レッスンをしない週の、子ども達が学校に行っている間に取り組みますので、バランスよく配分できていると思います。

――最後にこれからの夢や展望を教えてください。

内田屋さん  よく聞かれるのですが・・・教室をどうしてもこうしたい、ということはないのです。
いつも計画を立てずに、生徒さんが増えたら断るのが悪いからクラス増やそうかとか、減ってきたらクラスを減らしてその時間は自分のスキルアップにあてるなど、流れにあわせてゆるーい感じてやっています(笑)。
いまが一番いいと思ってるんです、いつも。

――「いまが一番いい」と思えるのはかっこいいですね!

内田屋さん  教室以外で企業さんとのお仕事もありますが、自分の世界から一歩出て社会で仕事をするのも楽しいです。元々仕事が大好きで、うっかりすると仕事に没頭してしまうタイプなので ちょっとセーブはしていますが・・。
花空間プロデューサーという肩書きでやっていますので、空間をコーディネートする仕事はこれからも取り組んでいきたいと思います。

――ますますのご活躍が楽しみです。今日はありがとうございました!
内田屋さん  こちらこそありがとうございました!


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自然体で、「いまが一番いい」と思えるスタンスがとてもかっこいい内田屋さん。生徒さんが喜んでくださる”ニーズ”をいつも考え、日常のなかでいかせるスタイリッシュな”実用的な”提案が多くの方に支持されているのだと思いました。
ご著書「ゲストの笑顔が見たいから 花空間プロデューサー内田屋薫子のテーブルコーディネート」は、いますぐ取り入れたいアイデアが満載。ぜひお勧めです!

インタビュー・テキスト=窪田みゆき写真=菊池友理



プロフィール
内田屋薫子さん

内田屋薫子さん
花空間プロデューサー

花・芸術文化協会認定校
フランス国家資格DAFA1&2取得
テーブルコーディネイター

東京都内自宅にてパリスタイルをメインとした少人数制・サロン形式のお教室「Fleurs de Saison」(フルールドセゾン)を主宰

サロン情報

「Fleurs de Saison」(フルールドセゾン)

Fleurs de Saisonはフレンチテイストの色合い、スタイルで市場から仕入れた新鮮なお花を使い、玄関やテーブルなどに飾って頂けるような実用的なアレンジを中心にレッスンしています。
各クラス7~8名までの少人数制のサロン形式の教室です。

ジャンル:

家庭料理、日本料理、イタリアン、フレンチ、中華、スペイン、エスニック、和菓子、洋菓子、おもてなし、コーヒー、テーブルコーディネート、ナプキンワーク、フラワーコーディネート

サロン特長:

初心者歓迎、土日開催、お友達同士歓迎、各種イベントあり、駅近(徒歩10分以内)

ホームページ、ブログ:
http://www.fleurs-de-saison.com/

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